標高が高く空気が澄んでいて光が少ないキャンプ場の夜は天体観測に最適です。私たちが普段見ている星空とはまるで違った美しさを楽しむことができます。
今回は、キャンプ場で天体観測をテーマに、冬の星座で代表的なオリオン座の右肩の位置にある、赤色巨星のペテルギウスに焦点を当ててご紹介したいと思います。実は現在ベテルギウスにある異変が起こっています。
ベテルギウスは元々明るさが不規則に変化する「半規則型変光星」ですが、今回約100年ぶりの暗さまで暗くなってること、2009年の観測で加速的に収縮していることが判明しています。これらの異変が超新星爆発の兆候ではないかとの意見もあります。
ベテルギウスが超新星爆発を起こした場合のCG動画
ベテルギウスってどんな星?
ベテルギウスとはオリオン座の右肩の位置に存在し、オリオン座の恒星で全天体21の1等星の1つ、おおいぬ座のシリウス・こいぬ座のプロキオンと共に冬の大三角形の1角です。
地球までの距離
地球までの距離は、約642光年と言われています。つまり今私たちが現在観測しているベテルギウスは約600年前の姿です。600年前の姿を観測しているということは、実はもうすでに超新星爆発が起こっていて星自体が存在しないかもしれません。ちなみに、 600年前というと日本では足利義満が金閣寺を立てていた頃です。
大きさ
太陽の約1000倍の大きさで、ベテルギウスを太陽系の中心に置くと太陽・水星・金星・地球・火星を飲み込み木星周回軌道付近まで達します。しかし2009年の観測では、15年前と比べて15%も小さくなっており、加速的に収縮していることが判明しています。
星の年齢・質量
年齢は約1000万歳で比較的若い星で、質量は太陽の20倍です。すでに大変大きく膨らんでいることと赤色超巨星ということで残りの寿命が短く、将来超新星爆発を起こす最有力候補の1つです。
超新星爆発による影響は?
ベテルギウスが超新星爆発を起こしても、地球には特に影響は殆ど無いということが言われています。爆発の衝撃波や星の破片が到達しても太陽風が守ってくれているとのことです。
※太陽風と地球磁気圏との相互関係採用を描いた図
爆発が起こっても地球は太陽から発している太陽風に守られている。
キャンプ場で天体観測をしてみよう!
天体観測を行うためのお勧めアイテムをご紹介します。
記事の冒頭にも記載しましたが、標高が高く空気が澄んでいて光が少ないキャンプ場の夜は天体観測に最適です。この機会に道具を揃えてキャンプの夜の楽しみとして天体観測を行ってみては如何でしょうか。
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