標高が高く空気が澄んでいて光が少ないキャンプ場の夜は天体観測に最適です。私たちが普段見ている星空とはまるで違った美しさを楽しむことができます。
今回は、薩摩川内市せんだい宇宙館が発表している2020年に見られる主な天文現象をご紹介します。観測する場所によっては確認できない天体ショーもあるかと思いますが、この機会に普段気にすることのない夜空で起こっていることを少し調べて、普段のキャンプに天体観測をプラスしてみては如何でしょうか。
2020年 主な天体ショー
4月3月~4日 プレアデス星団に金星が侵入
この天体ショーは、2050年頃まで8年毎に観測できます。東方最大離角の頃の光り輝く金星が、プレヤデス星団に侵入するという珍しい現象が起こります。
プレヤデス星団とは、おうし座の中の恒星の集団で和名はすばると言います。肉眼でも輝く5~7個の星団を確認でき、双眼鏡を使用すると数十個の青白い星が集まっていることが確認できます。
6月初旬頃 水星の観察好期
地球から見たときに内惑星と太陽との角距離が最も離れることを最大離角といいます。 2020年6月初旬の水星は、6月4日「東方最大離角」となり、この前後一週間の観察の好期となり水星の満ち欠けを確認することができます。
6月21日 部分日食
日食とは月が太陽の前を横切るために、月によって太陽の一部または全部が覆い隠される現象です。
- 「部分食:太陽の一部が月によって隠される」
- 「皆既食:太陽の全てが月によって隠される」
- 「金環食:太陽の方が月より若干大きく見える為、月の影から太陽がはみ出して見える」
上記の3タイプに分類されます。
アフリカ中央付近~台湾にかけての地域は金環日食となり、日本の全国では部分日食を観測することができます。
※太陽は直接見ないようにしましょう。
8月13日頃 ペルセウス座流星群極大
8月はペルセウス座流星群がピークを迎えます。13日の明け方には30~40個/時程度の出現が予想されます。
10月頃 火星大接近
2018年に引き続き火星が大接近します。普段は望遠鏡でも火星表面の観測は困難ですが、大接近時は火星の模様を観察できる大チャンスです。10月6日の前後1ヶ月程度は十分に大きな火星を楽しめます。
次回の大接近は15年後の2035年になります。
12月14日頃 ふたご座流星群極大
今年のふたご座流星郡はほぼ新月で月明かりの影響が少なく良好です。ピークは14日10時頃で13日夜~14日未明にかけて60~80個/時程度、14日夜は30~40個/時程度の出現が予測されます。
12月21日頃 土星・木星大接近
土星と木星が夕方の南西の空で離角6分まで大接近します。土星と木星は20年ごとに接近しますが、20年後40年後は離角60分ぐらいまでしか接近しません。 次にこのような大接近が見られるのは60年後です。
キャンプ場で天体観測をしてみよう!
天体観測を行うためのお勧めアイテムをご紹介します。
記事の冒頭にも記載しましたが、標高が高く空気が澄んでいて光が少ないキャンプ場の夜は天体観測に最適です。この機会に道具を揃えてキャンプの夜の楽しみとして天体観測を行ってみては如何でしょうか。
星を楽しむ 天体観測のきほん: 月食、日食、流星群、彗星、宇宙で起こる現象を調べよう (本)
これから天体観測を始めてみたいと思っている人や始めたばかりの人、あるいは天体望遠鏡や双眼鏡で星は眺めているけど、一歩踏み込んで天体観測をしてみたい人などを対象に、天体観測に必要な基礎知識や手順について解説します。
それぞれ観測したい天体や天文現象に応じ、必要な道具や観測のポイントなど、天体観測がスムーズにできるよう詳しく解説します。
道具を使わず肉眼でできる観測も紹介しつつ、双眼鏡や天体望遠鏡を使ったより本格的な天体観測までのひと通りをこの一冊で紹介します。
ヘッドライト
暗闇の中の移動は両手が使えるヘッドライトがお勧めです。またLEDであれば光が広範囲に広がりにくいので、就寝中の他のキャンパーに迷惑をかけにくくなります。テントを直接照射しないように注意しましょう。
出典:Amazon天体望遠鏡
初心者でも扱いやすい天体望遠鏡をコンセプトに職人が丁寧に作り上げました。またレグルスシリーズは日本製で、誰でも簡単に星空の観察を楽しめます。また、スマホ撮影用カメラアダプターを使えば、届いたその日からスマホでの撮影も可能です。
出典:Amazon